ハニの戸惑い 3
「本当なの?妊娠って・・・・・」
「うん・・・・」
「ってか、結婚するのも本当なの?」
「本当だよ。」
「ハハ・・・・・ハハハ・・・」
ミナは笑うしかなかった。
「そりゃ・・・あんたたちは、高校の時から付き合っているのをみんな知っているし、一緒に住んでいる事も知ってるけど・・・・・デキちゃったから結婚なんてさ、ペク・スンジョがそんな失敗しないし、親が反対していると言うより、おばさんなんて大賛成なんだから問題ないし・・・」
「違うよ・・・・」
「違う?」
「赤ちゃんが出来たから、結婚するんじゃないの。結婚するって決めたのは、みんなが受験勉強で忙しかった時・・・・・スンジョ君も私もパラン大に内推が決まるちょっと前。」
ママのお墓参りにスンジョ君と立ち寄った星屑湯。
その前の時に、星屑湯への家族旅行が初めて言った時に、またいつか行きたいと思っていた。
おばさんとの初めての旅行でそこの星屑湯に泊まった時に、スンジョ君が出来た事を記念して会社の施設として買ったホテル。
冗談でおばさんが言っていた。
「お兄ちゃんとハニちゃんもそこに泊まって可愛いベビーが出来るといいね」
元々、その星屑湯は子宝湯として全国的に知れていた。
実際に、スチャンの会社の社員で永年子宝に恵まれなかった夫婦が、星屑湯で泊まったことで待望の子供が授かった。
「凄いよね、温泉に入って子供が出来るなんて。」
ミナはハニの最後の言葉に呆れたようにため息を吐いた。
「あんたね・・・・・温泉に浸かっただけで、子供が出来ると思うの?」
「あはっ・・・・・」
「いずれは、あんたたちは結婚するだろうとは思ってたけど、いきなり妊娠しちゃったから結婚しますって公表したから、女子たちにまた睨まれちゃってるんだよ。ペク・スンジョという完璧人間が、大学出るまで結婚しても、子供を作らないようにしなかったなんてね・・・」
ハニも判っていた。
何もかも行動は計算しているスンジョが、結婚どころか子供が出来るような事はしないと思っていた。
「まぁ・・・ね・・・・・分かってたけど、デキちゃったから、おばさんも心配しなくていいから産みなさいって。」
「時々、ハニはとんでもない力を発揮するから・・・・頑張んなよ。応援するから。」
「うん、勉強も大変になるけど、ミナがいてくれて良かった。」
ミナの心配は、勉強ではなかった。
いまだにスンジョとハニの組み合わせが気に入らない女子は多い。
出産までの月日を、無事に過ごせるよう出来る限りハニを助けようと皆は思った。
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