スンリのイタズラなKiss 42
「スンジョ君・・・・・・・」
ほんの少しでもヘラが関係していると思うとハニは嫌な気分になる。
あれから20年以上過ぎて、ヘラもギョンスと結婚しソラという娘もいるのに、ハニはそれでもスンジョがヘラと見合いをしたと言う事を思い出してしまう。
「いい加減に忘れろよ。」
「だって・・・・・スンジョ君と似ているスンリが、ヘラと似ているソラと付き合うと思うと、スンジョ君の運命の人は、本当は私じゃなくてヘラだったんじゃないかと思って・・・・・・・」
「バカだな・・・・」
「そんな事を言わなくても・・・・私はどうせバカですよ。」
「ヘラが運命の人なら、オレとお前の間に7人も子供がいるのはどうしてだ?」
ニヤリと笑ってスンジョはハニの顔を見た。
赤くなったハニの顔を見るのがスンジョは好きだ。
「そ・・・・・それは・・・・・スンジョ君がスケベだからです。」
「お前もな・・・・・・」
ハニはスンジョにしてもヘラとの事を、口にするのも気分はよくないのを知っている。
「アッパ、スンリが来たお」
双子の一人スアが、スンリが家に帰って来た事を知らせに来た。
「ほら・・・行くぞ。折角スンリが彼女を正式にオレ達に紹介する事を決めたんだ。運命とお前が言うのなら、スンリがソラと付き合うのも運命なのだろう。」
ハニは大きく深呼吸をして、スンリが待っているリビングに向かった。
「お父さん、お母さん、前にも紹介した事があると思うけど、オレが付き合っているワン・ソラです。」
「こんにちわ、ワン・ソラです。」
「オレ・・・・彼女とずっと一緒にいたいから、オレが大学を出たら・・・・・」
「出たら?」
ハニはまだ気が付いていないのか、スンジョはふと昔の自分を思い出した。
「大学を出たら・・・・・・・・」
「結婚よ!すぅ~ぐにでも結婚しちゃいなさいよ。」
息子たちにも懲りなかったが、孫が好きな人を紹介するために来ると聞いてからすぐにグミは式場のパンフレットを集め始めた。
「ソラちゃん、ここはね一年後でも予約が取れない式場なの。それでね、こちらは5年先まで予約がいっぱいなのよ。でもここのいいところは、ベビールーム付なの。」
「はぁ・・・・・・・」
グミのパワーに慣れていないソラは、いきなりスンリの祖母が式場の話をし始めた事に戸惑った。
「5年先も取れないのだから、待ちきれなかった若い二人が結婚式を挙げる前に親になった時のために設けられたベビールームなの。おむつを替えたり授乳したり出来る場所なの。」
スンジョは暴走し始めたら止められないグミを、ここで誰かが入らないといけない、と思ってグミとソラの話の間に入った。
「お袋・・・・・オレ達と同じにするのか?」
「おばあちゃん、オレ達結婚するとは言っていないけど・・・・・・・」
「付き合うのを親に報告=(イコール)結婚する、なのよ私の中では。」
このグミを止められるのはハニしかしない・・・・・が・・・・・ハニは止める事が出来るのだろうか。
息子の付き合っている恋人と付き合いを再開したのに、いきなり結婚をすると話を進めて行かれては困る。
「結婚はオレが大学を出てから。親父たちが自分で決められなかった結婚についてはオレとソラが決める事だから放っておいて。」
ハニ以外にもう一人グミを止める事が出来る人がいた。
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