言えない恋じゃないけれど(スア) 17
もう11時過ぎだぞ。
スアは本当に帰って来ないのか?
スングは、最近自分を避けているスアが気になって仕方が無かった。
いつも一緒にいたのに、どうして一緒に行動しなくなったのか、それに髪の毛もいつも三つ編みにして化粧もしなかったスアが、スンハ姉さんの化粧品を使ったりシャンプーを使ったり・・・・・ まさか・・誰か好きな奴が出来たのか?
いや、それは無いな。
いつも一緒にいたのだから、好きな奴が出来たのならすぐに判る
塾でもいつも女友達と話をしているし・・・塾で話をする男はオレとインハだけ。
寝付けなくて水を飲みに降りて行くと、ハニが一人でソファーに座って転寝(うたたね)をしていた。
「お母さん・・・・そんな所で寝てたら風邪を引くよ。スアを待っているの?」
「あ・・・・スング・・・起きたの?」
「眠れなくて、水を飲みに来た。」
母さんも髪に白いものが増えて来たなぁ・・・・
オレもスアも両親が46の時の子供だからな・・・・
「お父さんが緊急で病院に呼び出されて出かけたから、帰って来るのを待っていようと・・」
「ベッドで寝たら?オレはどうせ眠れないから、起きて待っているから。」
お母さんはお父さんを待ちたいのだろうけど・・・
「明日学校が休みだから起きてるよ。お母さんも若くないから、遅くまで起きていたら身体を壊すよ。」
「年寄り扱いをして・・・・・でも、そうよね・・孫もいるし、おばあさんよね。お願いするね。」
お父さんが病院に呼び出されたのか・・・・・いつまでお父さんを頼るのか・・・・スンリ兄さんもお父さんの後継者として大忙しだけど・・・・・ヒョンジャ義兄さんがアフリカから帰るまでは大変かな。
進路・・・・決めないといけないなぁ。
うちは本人任せだけど、オレはスンリ兄さんとは別な方面に行くつもりだけどスアはどうするんだろう。
ギルさんのベッド・・・・ 布団の中に潜り込むと、ギルさんの匂いがする。
パジャマが無いからと言って貸してくれた大きめのTシャツは、背の高い私には短くて動けば下着まで見えてしまう。
看病をするつもりで泊まったのに、もう大丈夫だからと私だけをギルさんの寝室に押し込んで、具合の悪いギルさんはリビングのソファーに眠っている。
なれないベッドで眠るからなのか、眠かったのに目が冴えてしまって眠れない。
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