声を出して 25
見積書を持って眺めていても、ため息ばかりが出て来る。
「おばさんの言うように、自分一人だけで決めてもいいかな・・・」
日にちがないからスンジョ君の、機嫌が直ってから納金をしては間に合わない。
「どうしよう・・・・・」
「ハニ・・・ハニ・・・・入ってもいいかな?」
「パパ・・うん、いいよ。」
ハニは見積書を半分に折って机の上に置いた。
ギドンは、紙袋を少し上に上げてハニに見せた。
「ジュングが作ってくれた焼き菓子だ。ハニが前に好きだと言っていたから作ったと言っていた。」
ジュングには本当に悪い事をしたと思っている。
特別な意味でもないのにデートをして思わせぶりな態度をしたのに、結局好きでもない人と・・・・
ううん、ジュングの事は好きだよ。
「今日、スンジョ君とドレスとか見に行ったんじゃないか?」
「うん。」
「その事で、スンジョ君と喧嘩でもしたんじゃないか?」
「知っていたの?」
「知っていたも何も、お前はすぐに顔に出るからな。」
ハニはウェディングドレスの見積書をギドンに見せた。
「ドレスを選ぶ時から、もうスンジョ君の機嫌が悪くて・・・一応見積書を書いてもらったけど、内金を払う余裕もなく、2~3日の間に支払えばいいんだけど・・・・ちょっと高いからもう少し。」
ギドンはポケットに入れてある財布を取り出すと、クレジットカードをハニに渡した。
「これで払って来い。スンジョ君だけじゃなく、男は女の買い物に付き合うのは苦手だと言うことは判らないかんよ。指輪は・・・・・結婚式が終わってからでもいいだろう。」
少しだけホッとした。
そうだよね、指輪がなくったってなんとかなる。
でも、スンジョ君と喧嘩をしたままじゃね・・・・
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