声を出して 60

「じゃぁ、座席に着くからぁ~」

高校のクラスメートが花嫁控室から出て行くと、入れ違いにふたりのソン先生が入って来た。

「先生・・・ソン先生も・・・」

「変わらないわねぇ~ハニは。変わらないのは、私ガンイも旦那ジオも、苗字が変わらないから結婚したのかも忘れてしまいそうになるわ。」

「「「旦那?」」」


ハニの介添人として付いていたミナとジュリもハニと一緒に叫んだ。

ソン・ガンイ先生はハニにゆっくりと近づいた。

「結婚したのよ。しないといけない事情があって・・・・ふふふ・・・」

ガンイ先生の大きくなったお腹を見て、ハニたちは指を指して驚いた。

「いつ?いつ結婚したのですか?」

「二ヶ月前よ。」

「二ヶ月前って、先生・・・お腹の大きさと合わない・・・」

「お互い大人だからこう言う事もあるのよ。ハニだって、最初招待状を貰った時にペク・スンジョと一緒の家にいたから間違いでもあったのかと思ったわ。」

「間違いって・・・あるわけ・・・」

「あるわけない事は判っているわよ。ペク・スンジョとそう言う事になっても、彼ならそっちの対策もしているだろうし。」


元教師と元教え子。

教師と生徒の仲も良かったにしても、あまりに教師らしからぬ発言に夫であるジオは困ったような顔をしていた。

「ほら・・・ほら・・・行くよ・・・ガンイ・・・」

「判ったわ・・・ハニ、行くね・・・幸せになって、早くペク・スンジョの遺伝子を受け継ぐのよ。」

1クラスと7クラスで下らない事で張り合っていた事も、今となっては懐かしくて楽しい思い出。

私もいつか先生たちの様に、楽しい夫婦でいられるといいな。

でもきっとスンジョ君とはあんな風な感じにならないと思うけど。

ハニー's Room

スンジョだけしか好きになれないハニと、ハニの前でしか本当の自分になれないスンジョの物語は、永遠の私達の夢恋物語

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