スンジョの戸惑い 74
「ウンジョ、ママはパパの書斎にいるからね。」
グミはウンジョにそう言って、嬉しそうにメモリーカードとスーツケースを持ってスチャンの書斎に入って行った。
「まずはパソコンを起動して・・・・・・・・・フフフ・・・楽しみのブログ更新・・・っと・・、まぁ沢山の方がいらしてたのねぇ・・・・息子さんの修学旅行のお話が聞きたい・・・・良いわよぉ。嬉しいことはみんなと共用しないとね。」
グミは夢中になってキーボードをタイピングし始めた。
「お蔭様で、息子は未来の嫁とラブラブのペアルックで自由行動をしました。これがその写真です・・・・バスの中も二人仲良く、身体を近付け寄り添う二羽のつがいの鳥のようで、未来の嫁の寝ている隙に・・・・・その柔らかなく・・・・」
その時ドアがバタンと開いた。
「ス・・・・・・・スンジョ・・・・・・・・」
グミは咄嗟にブログ記事を保存して、ページ移動をした。
「その次になんて書くんだったんだ?えっ?高校生の息子の修学旅行に隠れて付いて来ただろう。」
スンジョは怒りを少しは抑えているが、ほぼMAXに近い状態だった。
「何を言ってるのよ。ウンジョの学校があるのに付いて行くわけがないでしょ?それにパパだって会社があるんだから・・・・」
部屋の隅に置かれている、グミのスーツケースの方にチラリと目をやった。
「じゃあ、あのスーツケースはなんなんだ?」
「あれは・・・・・・・」
「ハニの友達のトッコ・ミナとチョン・ジュリ・・・・知ってるだろう。」
「そりゃぁ・・・・・・ハニちゃんの友達だもの、知っているわよ。」
グミのそばまで来て、横からパソコンの画面を見たが、画像等のデーターは全てロックがかかっていて直ぐに見ることが出来なかった。
スンジョはグミの使いそうなパスワードを入力して、さっきまで書いていたブログの記事を開いて目を通した。
「帰りのバスの中って・・・どこから写真を撮っていたんだよ。」
「知らないわよ・・・・・・・・」
ハニなら涙を流して動けなくなる所だが、こんなに頼りのならない母親でもスンジョの怒りの顔に引くこともなくスンジョと睨みあった。
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