スンジョの戸惑い 86

 「お腹が空いた・・・・・おばさんのご飯が食べたいな・・・・・・ダメ!ここでくじけたら・・・スンジョ君には判んないのよ、私の気持ちなんか。勉強だって運動だって出来るし・・・・・・・ぁぁ駅前のおばさんのトッポギの匂いがして来た・・・・・・・そうそう・・顔だって綺麗だし背も高いし、料理だって出来るし・・・・・・完璧過ぎだから判んないのよね。ぁあ・・・・どうしよう。トッポギの匂いが段々近くに感じて来る。」  


暗くなった公園で、誰もいない怖さをハニは感じていた。 

「私・・・・もうダメかもしれない。幻覚が・・・・・目の前に美味しそうな香りを放っている。口を開けたらポンと入って・・・・ポンと・・・美味しい・・・」 

ハニの開いた口にポンポンとトッポギが入れられて、幸せそうな夢を見ているような顔をしていた。 


「お前は食い意地だけは衰えていないな。」 

ハニはビックリして、トッポギが夢ではなく本当に口の中に入っている事に気が付いた。 

「スンジョ君!迎えに来てくれたの?」 

「ああ・・・・・大好きなハニが、お腹を空かせているんだろうと思って、駅前でトッポギを買って来たんだ。」 

こんなに優しいスンジョ君もあるんだ。 

スンジョ君・・・・・ありがとう。私のために態々駅までトッポギを買いに行ってくれて。」

 「さあ・・・・帰るぞ。」

 そよ風のように、さわやかな風が吹いて来た。 


待って・・・・待って・・・・・・ 

腕をのばして・・・・・あれ?

「 トッポギは?スンジョ君はどこに行ったの・・・・・・スンジョ君~~~」 ハニは勢いあまってブランコからこ転げ落ちた。  


「一体、何事?」  

ハニー's Room

スンジョだけしか好きになれないハニと、ハニの前でしか本当の自分になれないスンジョの物語は、永遠の私達の夢恋物語

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