スンジョの戸惑い 122
ハニは更衣室の鏡の前で、着替える前に水着を胸に当ててみた。
今日の日のために買った、新作の水着。
スタイルには自信が無いから、ワンピース型のぺプラムの可愛い物にした。
「はぁ~、胸がもう少しあったらなぁ・・・・・・ミナは痩せていても、けっこうあるし・・・・・ジュリは太っているから大きいし・・・・・・大丈夫!!恋をしているから成長はするよね。」
ため息ばかりして、水着に中々着替えられないハニが着替えるのに時間が掛かっているのを心配してグミがノックをした。
「ハニちゃん・・・・・大丈夫?具合でも悪いの?」
「大丈夫です・・・・・・先に戻って行ってください。」
「そう?じゃあ先に戻っているわね。」
ハニは自分自身にカツを入れて、今年買ったばかりの水着に着替えた。
更衣室を出ると、スタイルが羨ましい人の団体が目の前を通るのを眺めていた。
「よぉ!何してるんだよ、ポケッとして。」
その声に振り向くとスンジョが立っていた。
咄嗟にハニは持っていたカバンを胸に抱き、胸元を隠した。
「小学生みたいだ・・・・・・・」
「えっ?この水着、子供っぽい?」
「違うよ・・・・お前のスタイル。」
赤い顔をしてスンジョを睨むハニに意地悪く微笑んだ。
ハニが着替えるのに時間が掛かっているから、女子更衣室の前で待っているようにお袋に言われて待っていると、ハニが着替えの入った大きなカバンを持って出て来た。
ハニらしく清楚な水着姿に、なぜか露出が少なくてホッとした。
待っている時『まさか・・・いや絶対に露出の多い水着は着ないだろう』と思っていたが、女の子のファッションは判らない。
タンクトップに短パンやミニスカートのハニは家で見慣れているのに、その姿は水着の今と変わらないはずなのに、日焼けした人の多い中で見る色白のハニが眩しくて、スンジョは胸がドキドキした。
「よぉ!何してるんだよ、ポケッとして。」
オレが声を掛けるとハニはビックリして振り向いた。
咄嗟にハニは持っていたカバンで胸元を隠した。
オレが前におんぶした時にからかった事を、ハニはずっと気にしていたな。
別にオレは貧乳でも構わない。
整形も何もしていないハニが好きだから。
「小学生みたいだ・・・・・・・」
自分がハニの水着姿にときめいたことを悟られないように、意地悪くからかってみた。
「えっ?この水着、子供っぽい?」
「違うよ・・・・お前のスタイル。」
赤い顔をしてスンジョをハニは睨んだ。
自分のスタイルを誇示している女が沢山いる中、ハニのその清楚な感じが逆に他の男たちの注目になっていた。
オレはハニをオレの物だと思わせたくて、ハニの肩を抱いてお袋たちのいる所に向かった。
そんなハニを物陰から見ているアイツら・・・・・・
アイツらの会話を聞いてから、何か嫌な予感がしていた。
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