スンジョの戸惑い 142
「まぁ・・・・・綺麗なアンダーウエアね・・・・」
「ふふ・・・・・」
「もしかして・・・・これ・・・・勝負下着?」
「ええ・・・・まぁ・・・・・・・」
買ったばかりのハニの勝負下着を、広げて翳して(かざして)グミは見ていた・・・・・と思ったら誰もいない事を利用してハニに聞いて来た。
「ねぇ・・・・・どうだった?お兄ちゃん・・・・部屋で優しくしてくれた?」
優しかったよね・・・・・荷物も持ってくれたし、まだ入れない星屑湯から桶にお湯を入れて足湯にしてくれたり・・・・・
「ええ・・・・すごく優しかったです。」
「で・・・・・・どうだった?」
どうだった・・・・って・・・・・・
えっと・・・えっと・・・・・変わらないよね。
何度も何度も脇腹をくすぐって、いつも二人の時にふざけている時みたいに遊んだし・・・・・
「くすぐったくて何度も何度もするから・・・・・・・・もう止めてって言ったんです。」
「まぁまぁまぁ・・・・・・何度も・・・・したの・・・・あんな短い時間で?」
「?はい・・・・いつもそうするんですよ。」
湯船に浸かると、隣りの男湯の方に誰かが話しながら入っている様な声が聞こえて来た。
「スンジョ達みたいね・・・・・・・・スンジョ達なの?」
五月蠅いなぁ・・・・・
風呂ぐらい静かに入らせろよ。
「お兄ちゃ~ん、あなたの大切なハニちゃんは、今日は凄く素敵な勝負下着なのよぉ~。」
スンジョはグミの声が浴場に響いたので、他に客の視線を気にして周りを見廻した。
他の客達は、お兄ちゃんって誰の事だろうと、キョロキョロと探していた。
ウンジョがスンジョに何か言おうとした時、スンジョは何も言うなと口の前で指を一本立てた。
「おっ・・・・おばさん!止めてくださいよ、他に人がいたら。」
ハニが慌てふためいて、バシャバシャとしている様子が聞こえるという事は、お袋に境界になっている壁まで連れてこられたのだろう。
二泊三日、一日でも長い気がするのに、お袋が余計な事ばかり考えているから、一週間もこの宿に泊まっているような気がして来た。
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