スンジョの戸惑い 151
「なんで目を瞑るんだよ。」
「へっ?」
またスンジョ君にからかわれた?
クスッと笑って、スンジョは立ち上がった。
「行くぞ。濡れた服のままでいると風邪を引くだろう。風邪を引いたらお袋のいいおもちゃになるから・・・・・・・・」
「いいおもちゃ?」
まぁ~お兄ちゃんったら、風邪を引くくらい汗をかかせて、薄着で何かしたの?ちゃんとハニちゃんに服を着せないと・・・・・・、薄着はだめよ!う・す・ぎは・・・・・・
こっちに言いそうな事がわかるのがお袋とハニだ。
直ぐ先を歩いているスンジョを、ハニは必死に付いて来ていた。
グミが考える事が判るというより、白い服からくっきりと見えるハニの勝負下着が結構刺激的だった。
お袋の思うように、ハニとの付き合いも今の丁度良い距離より近づけたくない。
自分のペースでずっとハニと一緒にいたいから。
外から部屋の中に入ると、低めの暖房でも体が濡れているから温かかった。
「ほら!タオルだ、部屋の風呂に入って体を温めろよ。」
「スンジョ君は?」
「オレはいいから、先に入れよ。」
スンジョから受け取ったタオルを持って、着替えを取りに行こうとしているハニにスンジョは意地悪く聞いて来た。
「ところでさ・・・・・何もしないか聞いて来た割には、どうしてそんな勝負下着を着ているんだよ。本当は何かして欲しいのじゃないのか?」
ニヤリと笑ってハニの顔を覗き込むと、ハニは顔を赤くして後ずさった。
「だって・・・・スンジョ君と二人だけだとつまんないでしょ?沢山の人とした方が楽しいじゃない。」
ハニの頓珍漢な言葉が可笑しくて笑いたいのを堪えるのが大変だった。
「凄く大胆だな。オレは二人の方がいいんだけど・・・・・・・・」
「絶対二人以上よ。トランプは沢山の人がいた方が楽しいよ。」
そんな事だろうと思ったが、こんな無知な事を言うハニが可愛くて好きだった。
「勝負下着の意味はお前は知っているのか?」
「知ってるよ、トランプをやって負けた人が一枚づつ着ている物を脱いで行くの。それで最後に下着になった人が負け。」
本当に、ハニは面白い。
決まった答えがなく、こう言ったら次はこう返す。
同じ事の繰り返しの様だが、キョトンとしているハニに言わないといけない。
「勝負下着はそういう事で着るんじゃないぞ、恋人とか結婚している二人が・・・・・・・」
説明をしながらスンジョは、ハニの顔が恥ずかしさで塾れたトマトのように赤くなっていくのを見ていた。
「いいか?勝負下着を着ているとかそんな話は誰にもするなよ。」
コクンコクンとハニは頷いていたのと、初めて知った勝負下着の意味に顔が赤くなっていくのが自分でも気が付いていた。
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