ハニの戸惑い 12
何だか嫌な雰囲気になっちゃった。
そりゃぁ・・・私はウエディングドレスを着て、スンジョ君とバージンロードで待っていてもらうのが、片想いしている時からの夢だったよ。
空き教室でのこっそりKissをされて、ドキドキの片想いがどんどん大きくなってきて、みんなに隠して付き合っている時も、いつかはスンジョ君のお嫁さんになれたらな・・・・・なんて思っていた。
ここで、もし私が・・・・・
「私、別に今のままでいいです。」
「ハニちゃん、それじゃあ女の子の夢の花嫁姿を、ギドンさんにも見せられないわ。」
「本当に、私は気にしていませんから。今までと結婚式を挙げてからも、何も変わらないですから。どっちみち同じ家に住んでいるから、特別に何かをとは思っていないです。」
目に涙が浮かばないように、ひきつる顔で出来るだけ自然に笑って見せた。
それまで、何も言わずチビチビとジュースを飲んでいたウンジョが、黙り混んだ大人たちに割り込むように話した。
「今まで通りって、お兄ちゃんと僕が同じ部屋で、夜中にお兄ちゃんがハニの部屋に行くのは可笑しいよね。」
ギョッとした顔をするスンジョとハニとは対照的に、グミの目はキラリと光った。
「ウンジョ、お兄ちゃんはハニちゃんの部屋にいつも行っていたの?」
「ウンジョ君、そ・そ・そ・・・」
「ウンジョは、寝ぼけていたんだよな。お兄ちゃんは、トイレに・・・」
「行ってないよ。だって、僕がトイレに行った時に見たんだもん・・・・・」
「何を見たんだ。」
「えっ!あの・・・・えっと・・・」
まだ小学生のウンジョには、とても口に出して言える事ではない。
真っ赤な顔をして。大人たちの注目を浴びていると、我慢出来なくなったのか今にも倒れそうだ。
「赤ちゃんが、出来る事をしていた現場を見たのね?」
「それはない!」「それはないです!」
スンジョとハニは同時に叫んだ。
「嘘つき!お兄ちゃんたち、よくキスしていたじゃない!」
グミ以外、ウンジョがキスだけで赤ちゃんが出来ると思っていた事に、ホッとしのか一斉に「ハァ~」というため息を吐いた。
そんな時に場の空気を変えてくれるのも、おばさんは上手だった。
結婚式の事もなんかウンジョ君の言った事で、うやむやになった感じだけど、ちょっとだけ悲しかった。
「そぅねぇ~、赤ちゃんが出来る事を、その頃からしていたのかもね。もうこのお話は、今日はおしまいにして、ギドンさんが作ってくれた料理が冷めてしまうわ。」
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