小さなライバル達(スンハ) 2
【自分のキャラ】と、ハニなら言うんだろうな。
スンジョは、先日看護師たちに言われた事を思い出していた。
「スンジョ君、コーヒーここに置いておくね?」
「オンマァ~一緒にネンネして。」
「スンリ、お前は5歳になっただろ?それに、もうすぐお兄ちゃんになるんだから、一人で寝なさい。」
「やだ・・・・オンマがいないと眠れない。」
「スンジョ君、いいじゃない。スンリは私の胸をさわって・・じゃないと眠れないんだから。さぁ、スンリお眠りしましょうね。」
ったくハニは・・・・・
貧乳でも、子供には関係ないか・・・・・
ハニはスンリに甘すぎだ。
「スンリ、オンマはお腹に赤ちゃんがいるんだから、あまりおっぱいに触るなよ。」
スンリは憎たらしい顔をして、オレにアッカンベーをした。
アイツはどうやらオレに対して、時々敵対するような態度を見せるんだからな。
「スンジョったら、幼い息子に嫉妬しているんでしょ?」
「何を言ってるんだ、馬鹿馬鹿しい。ちょっと部屋に行ってるから。」
スンハが家にいれば、お袋からの攻撃を交わしてくれるんだが、学校に行っている間はリビングから退散した方が身の安全だ。
寝室の広いベッドにゴロンと寝ころんで、天井を見ていても気持ちが落ち着かない。
開けられた窓から聞こえる、スンリに歌っている子守唄。
8年前にスンハが産まれたまでは、このベッドの上でスンハを挟んで二人で寝かしつけていたのに、スンリが産まれてからは、夜もハニはスンリと一緒に眠っている事が有った。
「何だよ、ハニのヤツ。結婚してもスンハが産まれるまでは、スンジョ君スンジョ君とオレをしつこく追いかけていたのに・・・・・スンハが産まれて何年かは仕事が休みの時は、お袋に預けて二人でデートしたりしたのに。公衆衛生医師として赴任している間も、オレの赴任地まで来たくらいのヤツが、スンリが産まれたらスンリが・・スンリが・・・・オレは種馬か。」
ハニの枕を抱きかかえて勢いよく起き上がると同時に寝室のドアが開いた。
「あれ?スンジョ君どうしたの?」
「ちょっとここに来いよ。」
ハニはスンジョが不機嫌な事がどうしてなのか解らず、ベッドの端に腰掛けた。
「ヨイショ・・・・・スンリがね、お腹の赤ちゃんがオンマのお腹をキックするって言って心配してるの。」
「胎動・・・いつからあるんだ?」
スンジョは二人の子供が出来た時は、胎動を感じた時に聞いていたが、今回は聞いていなかった。
「一昨日の夜、スンリを寝かしつける時に動いたの・・・・・」
「一昨日って・・・・オレ夜勤じゃなかっただろ?」
「言わなかったっけ?動いたよって。」
聞いてないし、お前言ってなかったぞ。
「ベッドに上がれよ、お前と話がしたい。」
「話って・・・・ヤダ・・・昼間からそんな事・・・・・」
ハニはスンジョが何に怒っているのか判らなかった。
それも、かなり頭に来ているようで、拒絶する事は出来そうになかった。
「はい・・・・・でも、お腹に子供がいるから・・・・・優しく・・・・」
消えそうな声でハニはベッドに上がりスンジョの横に並んだ。
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