小さなライバル達(スンハ) 46
「そうか・・・スンハもそんな歳になったんだな。」
「何だかね・・・女の子の母親なのに気が付いてあげられなくて・・・・母親として情けないね。」
病院内のカフェでお茶を飲みながらハニはスンハの話をスンジョに話ていた。
「仕方がないさ、ハニだって自分の時は相談する人がいなかったんだろ?」
「いなかった・・・・5年生の時かな?女の子だけひとつの教室に集められて話を聞いていたけど・・・・・実際初めてなった時、パパに言うのも恥ずかしくて・・・・・・・」
ハニはスンハの頃に初潮を迎えた時を思い出していた。
家に帰って、ギドンに見つからないように風呂場で下着を洗っていた。
ゴシゴシ洗っても綺麗にならなくて、あの頃から着替えるのも下着を洗うのも自分でするようになっていたっけ。
「ハニ・・・・何をしているんだい?」
振り向くとパパが昼寝から起きて、夕方からの準備のために厨房にはいる所だった。
「あ・・・・・」
「ハニ・・・・お前・・・・・・」
「何でもない・・・・大丈夫だから。」
咄嗟に隠しても隠しようが無かった。
パパが薬局に行って準備をしてくれたけど、きっとパパは恥かしかっただろうな。
「少しスンハにオレ達は甘えていたかもしれないな。何でも教えなくても出来る子供から、娘が大人になりかけている事さえ気が付かなくて。スンハももっと親のオレ達に、弱い所を見せないからな・・・・」
「スンジョ君と似ているね。」
「いや・・・ハニ、お前に似ている。お義父さんに心配かけまいと、自分で片付けようとしていただろう。」
「うん・・・・・」
「今日、家に帰ったらスンハを甘えさせてやれよ。オレはスンリでお前はスンハだ。」
そんな話をしている時に、ミンジュが声を掛けて来た。
「ハニ!おひさ!」
「ミンジュ・・・・元気そうだね。」
スンミの出産のために産休に入ってから半年以上経っていた。
ハニはまたすぐに次の子供を妊娠してしまったが、あまり長い間休んでいると仕事を忘れてしまいそうで、身体の無理にならない様に来週から復帰する事にしていた。
「あんたが羨ましいわぁ・・・・・・・」
ハニのお腹を触りながら恨めしそうに話した。
「天才の遺伝子を増やす事が出来るのは、おバカなハニだけなんてさ・・・・・・」
「ゴメンね、こんなにすぐに次が・・・・・・・」
そう、2・3年は間を空けるつもりだったけど、そうはいかなかった。
予定外の妊娠でも、望まない妊娠ではなかったから少々戸惑ってはいた。
「で・・・いつから復帰?今、お腹にいる子が産まれてからにするの?」
「来週から復帰するからまたよろしくね。」
スンジョが仕事に戻ると、ハニはミンジュと別れて病院を出てある場所に寄った。
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