小さなライバル達(スンハ) 47

「アッパ!大変だよ!オンマが動けないって!」

スンリが、幼稚園から帰るなりスンジョに駆け寄って来た。

「オンマが?動けないって?」

前回の出産の事を思い出して、スンジョはリビングのソファーから立ち上がった。

キッチンで夕食の準備をしていたグミも、急いで火を消してリビングまで出て来た。

「お兄ちゃん・・・」

「ハニはスンミを連れている。お袋も一緒に来てくれるか?」

「判ったわ。」

二人は、スンリの後に付いて外に出て行った。

門の所で蹲っているハニの姿を見て、全身の血が逆流するようだった。

「ハニ!!」

「スンジョ君・・・」

情けない顔を自分の方に向けたハニを見て、スンジョは安心した。

「何をしているんだよ。スンリが、オンマが動けないって言うから驚いただろう。」

ハニは、買い物をした袋が破れて品物を取るにも、抱いているスンミを地面に置く事も出来ずにしゃがんでいたのだった。

「でも、ハニちゃんが何でもなくて良かったわ。私がスンミを連れて行くから、お兄ちゃんはハニちゃんを助けてね。」

ブツブツ言いながらも、落ちている品物を手際よく拾ってサッとハニを抱き上げた。

「スンジョ君、歩けるから・・・」

「お前も荷物と一緒だ。」

意地悪な言い方ではあったが、そんな両親の姿をスンリは見ていた。

ハニー's Room

スンジョだけしか好きになれないハニと、ハニの前でしか本当の自分になれないスンジョの物語は、永遠の私達の夢恋物語

0コメント

  • 1000 / 1000