小さなライバル達(スンハ) 106

_____カチッ!

二人でお風呂に入る時は、いつもハニは鍵を掛けていた。

子供たちが急に入って来ない様に。

「お邪魔しまぁす。」

先にバスタブに浸かっているスンジョに声を掛けて、静かにハニも湯の中に身体を沈めた。

湯船に入るとスンジョはいつもハニをスッと抱き寄せる。

「久しぶりに一緒に入るね。」

「そうだな。」

「5人産んだからお腹がタポ付いちゃったから、見られると恥ずかしいな。」

チラッとスンジョを見るがスンジョは機嫌がいいのか悪いのかよく判らない表情をしていた。

「お義父さん・・・・ハニが結婚するって聞いた時どう思ったのかな?」

「えっ?」

「スンハが結婚したらって言っていただろう。」

夕食の時の会話をハニは思い出して、思わず吹き出して笑ってしまった。

「何だよ。」

「別に・・・・」

笑いが止まらないハニに、スンジョは遅い時間だからと手で口を塞いだ。

「子供が起きて来るだろう・・・・で、何が可笑しかったんだ?」

「スンジョ君の戸惑う顔を見たのは、何度目かな?って。スンハに彼氏が出来て、この人と結婚しますって言って来たらどうする?」

「どうするって・・・・こうする。」

いつも決まってスンジョはハニを黙らせるために、自分の口でハニの口を塞いだ。

優しいスンジョのキスを受けて、ハニは嬉しそうに微笑んだ。

「スンハが結婚すると言って来たら、正直すぐにはお義父さんみたいに賛成は出来ない。オレは身勝手な男で、スンハもスンミもお前と似ているから、手離したくないな。お前を手離し掛けた時から、自分が生きて行くためにはお前無しではどうする事も出来ない。仕事で上手く行くのもハニがそばにいるからなんだ。ハニがオレの横で笑っていると、たとえどんなに難しい事でも出来るという自信が湧いて来る。いずれ子供たちは親のオレ達から離れて行くのだけど、最期までハニとこうしていられたらもう何もいらない。」

「嬉しい・・・・・・」

ハニがスンジョの首にしがみ付くと濡れているハニの髪がスンジョの腕に貼り付いた。

「おい!裸でそんな事をしたら、オレが何をするのか判ってるのか?」

「判っているけど・・・・・ここでは・・・・・・」

「それは無理かな?」

意地悪スンジョの顔が見えたかと思うと、ハニに熱くて甘いスンジョのキスが降って来た。

それに応えるハニは、とろけそうで幸せそうな顔をしていた。

二人だけの熱いバスルームは、動くと聞こえるのは水の音だけ。

____ドンドン・・・・ドンドン・・・・

ハニとスンジョが甘い二人だけの時間を送りかけた時、バスルームのドアが叩かれた。

「開けて!開けて!アッパ!開けて!オンマがいないの、どうしよう!」

もうすでに時間は深夜を過ぎていた。

子供たちは眠っていたはずなのに、スンミが慌てた様子でドアをノックした。

ハニー's Room

スンジョだけしか好きになれないハニと、ハニの前でしか本当の自分になれないスンジョの物語は、永遠の私達の夢恋物語

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