明日はまだ何もない明日(スンミ) 88

決めた!

もう今までのペク・スンミは卒業して、新しいペク・スンミになる。

真っ白で痩せっぽちで病気がちで、一人では何も出来ないスンミじゃない所を、ちゃんと自分なりの考えで生まれ変わろう。

アッパが愛するオンマと似ているスンミから、ペク・スンジョとオ・ハニの良い所だけを受け継いだペク・スンミになる。

スンミは新しい自分になるために、生まれて初めて一人で買い物をした。

行きつけのショップではなく、初めて行くショップはスンミが誰なのかどんな服が好みなのか知らない。

母や祖母と行くショップはあらかじめスンミの好みを把握しているから、店内に入ると数点をセレクトしてVIPルームに用意してくれる。

今までと違った自分になる。

何時までも両親に守られて、何も出来ないスンミから抜け出さないと、ヒョンジャと釣り合う女性にはなれないし、これから先どうなるのかは判らないが、その第一歩に選んだ行動の買い物。

「ふぅ~ドキドキした・・・みんなこんな風に洋服を選ぶのね・・・美容院・・・・も行こうかな?」

どんな美容院がいいのかなんて、それもスンミは判らない。

美容院一つにしても、母や祖母に姉が行っている所。

こんな事一つも、自分で決められない。

誰かが話しているのを聞いた事を思いだし、その美容院を探しながら勇気を出してドアを開けた。

「ご予約は?」

「初めてなんですけど・・・・・・お友達から、パラン美容院がいいと聞いたので。」

友達から、ここがいいなんて聞いていない。

だって、私にはそんな事を話す友達なんていないから。

タブレット画面でどんな髪型がいいか聞かれても、そんな事私は判らない。

「これで・・・・・・・・」

「えっ!いいのですか?」

「いいの・・・・髪の毛はすぐに伸びるから。」

思いっきりバッサリと切ってしまった。

こんなに短くしたのは初めて。

変わろう。

変わらないと、先に進めないし、心が決まらない。

まだ、アッパにもオンマにも話していない、キム先生の転勤と一人で決めた大事な事。

大学を辞めちゃった・・・・・

そう、私はキム先生に付いてアフリカに行きたいから、ただみんなが行くから行っていた大学を辞めちゃった。

指導してくださった先生も思いとどまるように言ってくださったけど、一日もキム先生と離れていたくないから、決心は変わらないと伝えた。

ハニー's Room

スンジョだけしか好きになれないハニと、ハニの前でしか本当の自分になれないスンジョの物語は、永遠の私達の夢恋物語

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