スンギはミルクティー 28

「今でこそ普通に面と向かってお母さんに好きだとか言えるようになったけど、結婚する前にお母さんの事が好きになったことさえも気が付かなかった。」

 「どういう事?」

 いつも堂々としていて、どんな時も母の姿を確認している父のそんな告白にスンギは驚いた。

 「気になって仕方がない・・・・・それが好きだと言う事だとも知らなかった。お母さんに会うまでは他人の事は全く興味が無かったし恋愛なんて興味もないしする事もないと思っていた。お母さんはお父さんの全然タイプじゃないどころか、どちらかと言うと嫌いなタイプだったが、いつごろからなのか気になって心が落ち着かなくなって・・・・・・あることが切っ掛けで、今すぐにお母さんを自分だけの人にしないと後悔すると、自分の想いに気が付いてそう思うまでは何度も泣かせて傷つけたよ。」 

何を傷つけたのだろうか。

 お母さんは無条件にお父さんを信じきっているし、お父さんもどんなに綺麗な女性から言い寄られても、お母さんに見せるその優しい目と違う冷たい目を向ける。

 どちらかと言うと、お母さんよりお父さんの方がお母さんの事を好きなように見える。 


「スンギは、お父さんと同じで、自分が思っている事を人に伝える事が苦手みたいだけど、想いを伝えないでいて後悔しないように、これからの自分の事を考えてみないか?」

 「自分の事?」 

「素直になってマリーに好きだと伝える事だよ。」 

「別にマリーの事・・・・・」 

「何があったのか知らないが、あまりいつまでもその事に気が付かないでいると、後悔することになる。タバコを吸って次の日二日酔いになるまで酒を飲んでいたら、身体も壊すだろう。」

 ハニがなかなか来ないスンジョ達を気にして、ベランダから顔を出して早くと呼んでいた。 


「スンギは、お父さんと同じで、自分が思っている事を人に伝える事が苦手みたいだけど、想いを伝えないでいて後悔しないように、これからの自分の事を考えてみないか?」 

「自分の事?」

 「素直になってマリーに好きだと伝える事だよ。」

 「別にマリーの事・・・・・」 

「何があったのか知らないが、あまりいつまでもその事に気が付かないでいると、後悔することになる。タバコを吸って次の日二日酔いになるまで酒を飲んでいたら、身体も壊すだろう。」 

ハニがなかなか来ないスンジョ達を気にして、ベランダから顔を出して早くと呼んでいた。 


「そう言えばお父さんとお母さんはどうしてここに来たのですか?」 

「スンギは知らなかったのか?今日はマリーの誕生日だぞ。」

 「マリ―の誕生日?」 

「ジュングおじさんは、大学生になってもマリーの成長が嬉しくて仕方がないんだよ。」 

マリーとは小さい時も高校時代も知っているのに、誕生日がいつなのか知らなかった。 

「・・・・・誰か他に来ているのかな?」」

 「さあ?ジュングおじさんがスンギに会いたがっていたから顔を出したらいい。」 

その誕生日祝いの席にあの婚約者がいたら、自分はまるで必要のない邪魔なシャツみたいだ。

 ここに呼びだすことが出来れば大袈裟になる事もない。 


スンギは仕方が無く、父の後を付いてマリーの家に向かった。 

部屋のドアの前に来ると、大きな声で笑っているジュングが誰かと話をしている。 

3年前に振られた自分が、両親同士が知り合いだというだけで婚約者がきっとお祝いに来ているだろうマリーの誕生日の席に行くのが気まずかった。 


スンジョがインターフォンを押すと直ぐに通話口からマリーの母のクリスとハニの笑い声が聞こえ、ロック解除の音が聞こえて玄関のドアが開いた。

 「いらっしゃい中に入って・・・・・マァ~スンギ、大きくなったわねぇ・・・・お尻のホッペの傷は跡になったの?」

 「いえ・・・大丈夫です・・・・・」 

そう言いながら、玄関に並んでいる靴を見てしまう。 

母の靴、マリーの靴にマリーの両親の靴とそれ以外の靴は無かった。 


「本当は、今日はもう一人来るんだけど・・・・・・」

 「来ないわ・・・・・別れちゃったから・・・・・」

 「プロポーズされただろう?」

 マリーの婚約者の事は親たちが知らない事だったのか、ジュングとクリスは驚いた顔をしていた。 


「私ね・・・私ね・・・・・この何年かスンギの噂は耳にしていたの・・・・私のせいで傷つけて、ずっと後悔していたの。本当はスンギの事が大好きで仕方がないのに、あんなことをしたから・・・・・・」


マリーの意味深な表現に父であるジュングが、あんなことと言った事が気になって、何度もマリーにそれが何なのかを聞いていた。


 

ハニー's Room

スンジョだけしか好きになれないハニと、ハニの前でしか本当の自分になれないスンジョの物語は、永遠の私達の夢恋物語

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