未来の光(スング) 32
「優花には兄妹がいないし、両親が経営している病院の跡継ぎだから、こっちに来ることは難しいと言われた・・・・・でも結婚をしたいから、長期休暇で帰った時に相談をしようと・・・・・・兄妹が多いし、オレ一人くらい・・・」
「だめ!子供が多くても一人も私の傍から離したくはないわ!」
スングどころか他の兄妹も見た事のない程の母の剣幕に驚いたのは、スンジョもグミも初めてだった。
「お母さん・・・・・・」
「スンリだって婿養子に行っても、近くに住んでいるし・・・・・・スングが好きになった人だから優花さんは可愛くてとてもいい娘さんだと思うけど、海外で過ごすのだけは・・・・・・絶対に嫌!」
楽しいはずの家族が集まった食事の席。
今まで一度もこんなことは無かった。
一度はあったかもしれないが、それはスンジョとハニが結婚する前に、当時婚約をしていたソラの母親のヘラをスチャンの退院祝いの席に招いた時。
「優花には兄妹がいないし、両親が経営している病院の跡継ぎだから、こっちに来ることは難しいと言われた・・・・・でも結婚をしたいから、長期休暇で帰った時に相談をしようと・・・・・・兄妹が多いし、オレ一人くらい・・・」
「だめ!子供が多くても一人も私の傍から離したくはないわ!」
スングどころか他の兄妹も見た事のない程の母の剣幕に驚いたのは、スンジョもグミも初めてだった。
「お母さん・・・・・・」
「スンリだって婿養子に行っても、近くに住んでいるし・・・・・・スングが好きになった人だから優花さんは可愛くてとてもいい娘さんだと思うけど、海外で過ごすのだけは・・・・・・絶対に嫌!」
楽しいはずの家族が集まった食事の席。
今まで一度もこんなことは無かった。
一度はあったかもしれないが、それはスンジョとハニが結婚する前に、当時婚約をしていたソラの母親のヘラをスチャンの退院祝いの席に招いた時。
スングが結婚を考えている女の子を連れて来た時だから、ハニをなだめようと口を開きかけた時に、スンギがスンジョよりも先に口を開いた。
「お母さん・・・オレも海外で生活している時もあるよ。それも日本よりも遠いイギリスだ。日本は飛行機で飛べば日帰りでも行ける国だろう?それなのにどうして反対をするんだ?」
「それは・・・・・だって・・・・・・スングは養子になると言う事でしょ?」
今度はそれか・・・とでも言いたそうに、次はスンリが口を開いた。
「オレは婿養子でも何も言わなかったじゃないか。それは、ソラの両親が同じ大学の先輩と・・・親父の友達だから・・・じゃないか?」
スンリは今でもハニがヘラを苦手としていることを知っている。
スンギまでの兄妹は両親とソラの母親のヘラの昔の事は知っているが、年の離れた双子のスングとスアは知らない。
「でも・・・嫌なの・・・・マリーは半分以上は韓国人だけど・・・優花さんは・・韓国人の血が流れていないから・・・」
ハニ自身言ってはいけない事だとは分かっているが、ここまで言い出したら止める事が出来ない。
遅い年齢に出来た子供でも、上の子供たちよりもいつまでもまだ小さな子供と思っていたかった。
「お母さん・・・・それにお父さんも・・・姉さんと兄さんも聞いて・・・・スアは知っているし、多分もしかしたらスンリ兄さんも知っているかもしれない・・・・・優花に出会う前・・オレは結婚している人と付き合っていたしその人と・・・・」
「聞かない・・・何も聞きたくない・・・」
「ハニ・・・落ち着け・・・スングも今の話は後で家に帰ってから聞く。優花さんが来ているのにこんな雰囲気にして・・・・・」
優花もどうしていいのか判らなかった。
ただ好きだから結婚したいでは済ませられない事は判るが、初めて会った時に好感のもてるスングの母に拒否された事がショックだった。
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