未来の光(スング) 87
スングと優花が結婚してすぐに、子供が出来たとメールで連絡をして来た。
その頃にはお袋は自宅での生活が難しくなり、パラン大病院に入院をする事になった。
「スンジョ・・・ハニちゃん・・・・私も長く生き過ぎたみたいね。子供は親の手から離れて、また親になりその子の成長を見守ることは判っているけど、出来ればスングの子供の顔が見たかったけど叶わない・・・・・」
「お母さん、あと半年もすれば生まれたって連絡がありますよ。」
いくらファン・グミでもそれは難しいくらいに弱って来ているのを、スンジョだけではなくハニも知っている。
その前に、曾孫でスンハの息子のインハが結婚をするが、体力的にも式には参列は出来ない。
「そうそう・・・スンハからおばあちゃんに見せてあげてって言って頼まれたの・・・インハがこの間お相手のミスクと写真を撮ったのを持って来てくれたの。」
「この娘さんね・・・・綺麗な娘さんね・・・・」
「それとこれがインが送って来た手紙です。」
入隊中のインからグミ宛に送られた手紙をハニがゆっくりと読み上げると、グミは嬉しそうに笑っていた。
スンリやスンミとスンギの子供たちの写真を枕元に飾ると、ミレが全国弁論大会で優勝した時の写真と賞状を見せ、フィマンが体育祭で笑っている写真を見せた。
「本当にみんな明るくて、いい子たちばかりね。スンジョの悪い性格を受け継がないで、ハニちゃんの明るくて素直な性格を受け継いで・・・・・・・」
こんな状況になっても、実の息子の性格が悪いと言えるグミが、精一杯元気でいるように見せていることが判る。
「スアは元気にしているのかしら・・・・・」
「元気にしていますよ。アンとサンウも生まれた二人の弟を可愛がっているって言っていましたよ。」
ハニの話を聞きながらウトウトとし始めたグミに、静かに布団を掛けて病室をスンジョとハニは出て行った。
毎回見舞いに行くと、同じような事をハニが話すのを聞くのはグミの楽しみだった。
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