思わぬ同居人 16
たかが50番に入っただけで、アイツは大喜びをしている。
バカらしい。
お袋もお袋だ、ソイツはお袋の娘じゃないぞ。
お袋の子供はオレとウンジョじゃないのか?
スンジョの目の前にいる騒々しい女二人は、抱き合ってキャーキャーと騒いでいる。
ハニが来てからのグミは本当に毎日が楽しそう。
これでよかったのかもしれない。
毎日ため息ばかり吐いていたグミが話し相手の女の子と同居し、元気もあるグミがさらにパワーが全開するとはスンジョはまだ思っていなかった。
7クラスでも、ハニが50番に入ったことで大騒ぎだった。
「凄いよね、この落ちこぼれクラスの中でさらに落ちこぼれのハニが、50番に入るなんて。」
「酷い言い方ね、ジュリ。」
「だってそうじゃない。これから私はハニの事を7クラスのペク・スンジョと呼ぶわ。」
ジュリやミナや仲のいい子たちとそんな話をしていた。
「ジュング、私のカバンの中の英語の教科書をとって。」
「英語・・・・だな?」
芸能雑誌の方が多いハニのカバンの中から、ジュングは英語の教科書を取り出した。
「これか?」
「そうそう、その本よ。ありがとうジュング。」
ポロリとその時、一通の封筒が本を出したと同時に落ちた。
「ん?なんだこれは・・・・ハニや・・これ・・・・・」
「封筒?なんだろう・・・あぁ、おばさんが試験終わったらお守りを開けてねって言ってたわ。」
「開けてもええかなぁ・・・・・」
「いいよ。」
ジュングはその封筒のお守りが何なのか気になりながら開けた・・・
「ぅうおお~~~~~」
雄叫びのようなジュングの声に、ハニやミナ・ジュリそしてクラス中の人が集まってきた。
「どうしたのよジュング・・・・・えっ!・・・・・・・・」
「な・・・・・・なによ・・・・これ。」
ジュング・ミナ・ジュリの驚いた声に、クラス中の女の子が悲鳴に近い声を上げた。
「何かあったの?」
「あったもなにも、これどういうことよ。」
「?」
「どうして、ペク・スンジョと写っているのよ。」
ジュリがジュングの持っている写真を取って、ハニの方に向けた。
その写真は、試験勉強の時に二人で眠ってしまった時の写真だった。
スンジョは7クラスで騒動があったことも知らないで、自習室に向かって歩いていた。
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