思わぬ同居人 45

「ハニちゃん!スンジョ!早くしないと遅れるわよ。」 

高校生活最後の日。 

3年間何事も無く過ごす事が出来たと言うには、あまりにも思いもよらない事が、高校3年の1年間で起きた。

人生最悪の出来事は、オレの生活を身だし、何度も気持ちが落ち着かないことがあった。 

その一番の最悪の出来事は、ハニが同居した事だ。 

その前から少しずつジワリジワリとオレの神聖なる領域に攻め込むように、アイツが入り込み始めていた。

 最初は、手紙をくれた時だと思っていたが、同居してから気が付いた、いつも感じていた視線がハニの物だと気が付いたのは、同居してからそれほど経っていない時期だった。 


「おっとっと・・・・」 

「邪魔!」

 部屋を出ると、ちょうどハニも部屋から出て来て、大きな箱を持っていて足元が見えていなかったのか、スンジョに倒れ掛かった。 

「ちょうど良かった・・・これをスンジョ君に渡そうと思って。」 

「何だよ。」

 「スンジョ君に色々とお世話になったから。」

 「色々?お世話になっただと?迷惑を掛けただろう。」

 「でね・・・お礼と言っては何だけど・・・・受け取ってくれる?」

 ハニは箱の蓋を開けると、何やら不思議な物を取り出してオレの頭にはめた。 


「何するんだよ。」 

ハニがはめた不思議な物を、スンジョはすぐに外して箱の中に戻した。 

「スンジョ君、頭が痛いと言っていたでしょ?」

 「頭が痛い・・・・それは、そう言う意味じゃないだろう。」 

2階から降りて来ないでふたりで騒いでいることが気になったグミが、ハニ持っている箱の中を覗いた。 

「何?これ・・・・マッサージ器じゃない?」

 「スンジョ君頭が痛いと言っていたから、買って来たんですけど気に入らなかったみたいで・・・・・」

 お袋に任せてオレはダイニングに行き朝食を食べる事にした。 

階段を降りながら、いつまでも2階で話をしているハニに、いい加減に降りて来ないと先に行くぞと言ってやりたいけど、今日はお前よりも先に学校に行かないといけない。

 卒業生代表として壇上に上がって話す言葉を、先生と確認をしないといけないから。 


「高かったんじゃない?」

 「えぇ・・・まぁ・・・・」

 確かにマッサージ器は高いよな。

 ミナ達とスイーツの食べ歩きをしているのに、そんなにおじさんから小遣いを貰っているようにも見えなかったし。

 「もしかして・・・・毎日遅かったのは、アルバイトしていたの?」

 「はい、パパに頼らないで自分の力でスンジョ君に贈りたかったのでアルバイトの掛け持ちをしていました。」 

アルバイト・・・ だから、毎晩遅かったんだ。

 「そうなの・・・・」 

「でも、スンジョ君が気に入らなかったから返品して来ます。」 



そう、あの時確かにハニは返品すると言っていた。

 家に帰って着替える為に自分の部屋に入ったら、机の上にドンと置いてあった。 

その箱は異様に存在感があり、気になってウンジョが蓋を開けて見ていた。 

「お兄ちゃん、変なのが入っているよ。」

 「むやみに触るなよ。」

 怒っている訳でもなかったが、ウンジョが持って頭にはめようとしていたのを、取り上げて箱の中にしまうと、それをクローゼットの中の奥に置いた。 


そう、あの時確かにハニは返品すると言っていた。

 家に帰って着替える為に自分の部屋に入ったら、机の上にドンと置いてあった。

 その箱は異様に存在感があり、気になってウンジョが蓋を開けて見ていた。 

「お兄ちゃん、変なのが入っているよ。」 

「むやみに触るなよ。」 

怒っている訳でもなかったが、ウンジョが持って頭にはめようとしていたのを、取り上げて箱の中にしまうと、それをクローゼットの中の奥に置いた。 

「お兄ちゃん、どうしたの?ハニは赤い顔をして帰って来るし・・・またお酒でも飲んだのかと思ったよ。その後にお兄ちゃんは機嫌が悪い顔で帰って来るし・・・・・まぁ、卒業式の最中はママとハニがお兄ちゃんを困らせたみたいだとパパから聞いたけど。」 

「困っていないし怒っていないよ。ウンジョ、下にママがおやつを用意していたから食べておいで。」 

そう、怒ってはいなかったが、今はひとりになりたかった。

 ハニがあの場で写真を出さなければ、あんなことをすることも無かった。

 お前が悪いのだからな。 


スンジョは、唇をそっと触れて何かを思い出すように、ベッドの上に寝転んだ。


ハニー's Room

スンジョだけしか好きになれないハニと、ハニの前でしか本当の自分になれないスンジョの物語は、永遠の私達の夢恋物語

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