思わぬ同居人 92
「休学延長、確かに受理しました。今日は日曜日なので、手続きは月曜日以降になります。」
「お願いします。」
学生課の職員も、オレの休学延長に驚いていた。
このまま休学が続けば、退学も視野に入れて行かないといけない。
親父の退院が決まっても、まだしばらくは会社には出られないから、何も心配させたくないためにオレが行かないといけない。
テニス部は、退学しなくても辞めるしかない。
今日はスチャンの退院日。
ヘラもスチャンの退院祝いに挨拶をさせたいからと、ユン会長からそう話を受けた。
プレゼンの成功も、ユン会長の融資があって成功したのだから、退院日に親父に合わせるのを断る事など出来なかった。
ギドンは日曜日でも店があるから退院祝いには参加しないが、ハニはグミの手伝い朝からしていたし、家族の一員としていつも通り食事をすることになっていた。
事前にヘラが来る事を言ったら、グミは退院祝いをしないと言うに決まっている。
オレ自身もハニへの気持ちに決別するためには、両親にヘラをちゃんとした形で紹介をして、話を進めて行かなければならない。
「ゴメン、遅くなった。」
「気にしないわ。お父様はもうご自宅に戻られているの?」
「ああ、午前中にお袋達が迎えに行っている。」
「なんだかおじい様が無理にお願いしたみたいで・・・・・」
お袋達・・・か。
そこにハニも行ったとは、ヘラに言わないのは気まずいからなのだろうか。
「いや、親父にさっき伝えたよ。ユン会長は来られないから、ヘラだけが来てくれると。」
気が重かった。
お祝いの席にヘラを連れて行くことは。
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