思わぬ同居人 102
気持ちが高ぶっているからなのか、熱器は悪い方ではないのに寝付けられない。
スンジョはベッドから出て、気分転換をしようと窓際に行った。
ハニも今夜間眠れないはずだ。
ここに座るのは、ハニの独り言が聞こえるからかもしれない。
今日は誰かと話さないで、クスクスと何かを思い出しては笑っている声が聞こえた。
幸せ気分の分けあいじゃなくて、今日はオレの幸せも一緒に共有だ。
「寝ないのか?」
声を掛けると、ハッとしたようにハニは立ち上がり、急いでベッドに入ったのが聞こえた。
結婚する意志は伝えたが、まだそこまで行くのには、いくつも解決をしないといけないことがある。
明日は一番早くじぶんの気持ちを伝えたい人に、ちゃんと自分の気持ちを伝えないといけない。
ハニが眠れない様に、オレも嬉しさと不安で眠れそうもない。
オレはヘラに、ハニはジュングにちゃんと伝えよう、オレたちの想いと考えを。
ハニはジュングに自分の口からちゃんと話すからと言って、不安そうにして学校に向かうハニの後姿を見えなくなるまでずっと見送った。
今日は早めに会社に向かい、新発売前に業界関係者向けに発表をするプレゼンの準備をしないといけない。
自分の仕事にこれだけ自信を持って取り組めたのは、親父がオレの考えをいつものように尊重してくれたから。
その会社で仕事をさせてもらったことに感謝をしているが、オレはやっぱりこの仕事を続けたくないと言うのは我儘だと思っていた。
「スンジョ。この間はどうも・・・・あの後ハニは大丈夫だった?」
「大丈夫?」
「女の嫉妬よ・・・・」
「ふっ・・・・」
幸せそうに微笑むスンジョに気が付いた。
「何か話す事があるんじゃない?」
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