声を出して 49

結婚式の前日まで、勉強勉強では花嫁さんが可哀想でしょ? 

ハニちゃんだから我慢が出来るけど、普通の女の子だったらとっくにスンジョなんて放っておいて他の男性と結婚をしているわ。 


だからと言って結婚を急ぐ必要もないのに、お袋はハニを何が何でも自分の娘にしたくて仕方がない。 

ご近所様が・・・とか言っているけど、実際はそんな事を気にするくらいなら、最初から同居はしなかったはずだ。

 一応、オレを可愛がってくれている教授と、所属している研究室の講師と仲間たちには結婚をする事を報告し、一週間ほど学校を休むと伝えた。

 どの人も、オレの急な結婚に驚いたと言っていた。

 そりゃあそうだろう、付き合っている女性は誰もがいないと思っていたし、実際にハニとは付き合ってはいなかったのだから。 


ヘラと見合いをしたと言う話しは、大学ではテニス部のギョンス先輩とハニだけしか知らない。

 だから、急なハニとの結婚に口をそろえて言われた事は・・・・ 

「デキ婚か?医者になる男がそれだと・・・・カッコ悪いな・・・」 

だった。

 確かにそう思われても仕方がない話しだ。 


スンジョが夕食を終えた時間に自宅の玄関の扉を開けると、おそらく人生で初めて聞くほど賑やかな話し声がリビングから聞こえて来た。

 「あっ!ハニの旦那様が帰って来た!」 

ジュリがスンジョの姿を見ると、楽しそうに大きな声で帰宅を告げると、ハニを玄関に出迎えに行かせるように、グミと一緒になって囃し立てた。

 いいよいいよと、照れた様子で近づいて来たハニに、スンジョは甘い顔をするどころか、無表情ないつもの冷たいむしろ不機嫌な顔を見せた。 


「疲れているのに・・・・ったっく賑やかな家だ。」 

嫌味っぽく言ったスンジョの言葉に、ハニはスンジョが何を考えているのか判っていたのか、悲しそうな顔をしないでフフフッと笑ってスンジョに言った。 


「お疲れ様・・・」 

その言葉が案外気持よかったのか、スンジョは身体が温かくなっていくのを感じた。 

ハニー's Room

スンジョだけしか好きになれないハニと、ハニの前でしか本当の自分になれないスンジョの物語は、永遠の私達の夢恋物語

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